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今月のメッセージ


産土 ( うぶすな ) の神様のこと (十三)

日垣宮主


 人が此の世に生きています。
  当り前みたいな顔をして歩いております。
  本当に人が生きているのはアタリマヘなんです。
  それはウブスナ様が居るから人が生きていてそれがアタリマヘと申します。
  只今 宮主は古事記眞伝への文と云う本を書いて出版中でありますが 此の古事記の中で一番始めのところに 神代の巻 が書いてあった。
  そして此の神代の話は 今 人が生きていられるのは 神代 が存在して其の神代が活躍するから生きられますと言うお話なんです。
  それを日本の國学者達が 戦いに明け暮れした戦國時代から江戸時代の感覚で解釈致しまして古事記伝を綴ったお蔭で 神代 と言う無形の世界の物語りを此の世の話の様に思い違いさせてしまったのです。
  ですから
  ウブスナの神だって本当は目に見えませんし アタリマヘだって目に見えないことなんです。
  宮主は古事記を読み解く為 元来の日本人の言葉ってどの様な意味があったのか どんな働きをするものなのかを改めて考えました。
  そうしたら古事記の中味が私に向って神代の事を語りかけるのです。
  そして ウブスナノ神様のことが良く判りました。
  アタリマヘと言う意味も判ったのです。
  ウブスナのと言う意味から生命が響きます。
  ウブスナのから生命が響きます。
  ウブスナのから生命が語りかけます。
  ウブスナのが生命を持ってくるのです。
  本当に驚きました。
  ウ は其の一点から生まれ出る生命の初發でした。
  ブ は無から有を生み出す世界のこと。
  ス は是れ以外にありませんと言う創造神の神力。
  ナ は生まれる世界です。
  産土の神界と申しますのは 無から有を生み出す生命の営みの世界の中で 一つひとつが斯れ以外の姿は取らせませんと言う絶対権威を保持する神界と言うことに成るのです。
  そしてアタリマヘと申しますのは 創造体 そのものと言うほどの意味と解きます。
  では 此のアタリマヘ ウブスナ様 がこれからの世の中で何をなさるのでしょうか。
  考えてみましょう。
 

二〇〇七年八月二十一日


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