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今月のメッセージ


雛まつりと端午の節句の話

日垣宮主


 三月初めの ( ) の日に ひなまつり がある。
  五月初めの ( うま ) の日に たんごの節句まつり がある。
  誰が、何の為に此のまつりを始めたのだろうか。
  昔の本に依れば、現在の中国から伝わってきた行事であると書いてあるのだが、改めて思う事がある。

 人も国も生きる希望を求める。
希望と言う食べものを食べて生きる。
女の児に対する希望が三月の雛まつりになった。
男の児に対する希望が端午の節句まつりになった。
誰が考えたのかなど問題では無い。
雛まつり と言う神が居て其の神が此の世の中へ姿を表した。
端午の節句まつりと言う神が居て此の世の中へ姿を表した。

 表しなさった雛まつりの神・端午の節句まつりの神・あなたは何の為にお 出坐 ( でま ) しですかとお ( たず ) ねしよう。

まず雛まつり様
私は女の児の希望
元気に成長して、大好きな人のお嫁になって 楽しい家庭を造りたい。
一年の中で 三月 と言う 生命 ( いのち ) をおまつりすると、寒い冬を越えて新しい芽生えの力を戴けよう。
桃の花と桃の実には災難を避ける神力が入っているから桃の節句と呼ぶことにする。
神様の世界で桃の実を投げたら鬼が逃げて行くそうだ。
では三月の初めの  ( ) (巳)の日に桃の節句まつりをしよう。
ヒ イ ナ 様って母様の生命を ( みの ) らせる神様のお名前でした。
女は大地で畑の精霊様。
天の精子を受けて地の稔りを生み出すところに真実の希望がある。

次は男の児の希望まつり
気力・体力・精力 充実して世界に活力を ( みなぎ ) らせる未来を ( のぞ ) む。
一年の中で 五月 と言う月の生命を祀る時、其処に 布津主 ( ふつぬし ) 武甕槌 ( たけみかつち ) ・と言う神力が表れて全天の星神の神徳を戴くことが出来る。
それが五月のイツツの月の働きで布津主の神が風の力を生み、武甕槌の神が水の力を生む。
水から 菖蒲 ( しょうぶ ) (尚武)が生まれる。
風の中に鯉のぼりが舞う。
鯉が天に昇ると龍に成ると言う。
武道は男児に神力を与える。

 男・女・それぞれの祝いが国家の繁栄を ( ) ぶことを ( ねが ) って国の祝祭日に成る。
人の希い
国の希い
真実 意味を知ることは大切である。

二〇一〇年五月一日


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