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今月のメッセージ


神棚と仏壇の知識

日垣宮主


 日本の国に伝わる風習の一つに神を祀る事と仏を祀る事がある。
初めに神棚の話をする
 神を祀ると言っても 神体 を安置して礼拝する者もあれば特別の神座を遙拝する者もある。
 遙拝と申しますのは自己の信仰する神々が鎮座あそばす方向へ向かって礼拝する作法であるから地図を見ながら方向を確かめ、その方位を礼拝点になさるが良い。
 神棚
 家屋内に神を祀る神座を設けて是れを神棚と呼んでいる。
 では其の神棚の方向を決めると言っても既に出来上がっている家屋の中で神棚を何処へ置いたら良いかを決め兼ねるだろう。
 そこで
 神様方が神としての神格を天から授けられる一点の話をしよう。
 宇宙に天体がある。
 天体が其の中心を北極星に置いている。
 北極の一点に神々を神として生み出す「 眞一 ( まひと ) つ」が存在するので神霊はすべて北辰へ向かって礼拝あそばす。
 そこで
 人間も、神々の元点へ向かって礼拝するのが正しい坐り方になる。
 当然、神棚の位置は、北から南へ向ける場所になる。

 現代の様にマンション生活をする者の心得としては 室内 北側に台を置き其の台上へ神座を安置し 南面 させるのが良い。
玄関が北側にある家に住む人が、玄関の扉の上へ神座を安置したらどうなるか。
扉を開閉し出入する度に神座の下を通るので、これは良くない。
そもそも神座と言うものは、天と地を結ぶ光の柱であるから、その光線を遮断してはならないと心得ていただきたい。

 では、二階、三階、と言う様な所に住む者は住んでいる部屋の下が他人の住居になっているだろう。
是れをどうするか。
住んでいる土地の産土神社、汚れていない土を少し持参して 参拝し その上へ神の光を入れていただき、其の土を神座の下へ敷いて置くが良い。
大地の上に神座を置く心得である。

仏壇はどうするか
西方を極楽浄土と尊ぶ風習通り室内の西から東へ向けるが良い。
但し、神座に準じて北から南へ向けて置くことも宜敷い。

 神道作法に於ける祖霊社を神々の神座なみに安置するのは、祖霊を通して天の恵みを拝受する作法と心得たい。

二〇一〇年六月一日


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