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今月のメッセージ


旧暦と言う暦の話(中)

日垣宮主


立春 旧暦正月の寅の月 節分の翌日

雨水 ( うすい )   旧暦正月 ( とら ) の月 水がぬるみ 草木が発生する

啓蟄 ( けいちつ )   旧暦二月 ( ) の月 冬ごもりした虫が穴から地上へ出てくる頃、大地も働き始める

春分 旧暦二月 ( ) の月 昼と夜の長さが等しくなって此処から昼が長くなり出す

清明 旧暦 ( たつ ) の月 春 花が咲き始め 世の中に明るい神気が流れる

穀雨 ( こくう )   旧暦三月 ( たつ ) の月 春の雨が 浅霧 ( さぎり ) の様に降って田畑を潤すので作物の種がまかれる

立夏 ( りっか )   旧暦四月 ( ) の月 山野新緑に染む  ( あめ ) 逆鉾 ( さかほこ ) が働いて地の霊気を天に吸い上げるので夏空の星の光が増し始める

小満 ( しょうまん )   旧暦四月 ( ) の月 地の気が地上に充満する 山野の植物は此の気を吸って実を結ぶ
地上に充満した地気を吸った田に稲苗が植えられる頃に入る

芒種 ( ぼうしゅ )   旧暦五月 ( うま ) の月 雨が降り続く 田に稲の緑が美しく植えられてゆく

夏至 ( げし )   旧暦五月の ( うま ) の月 北半球に天の逆鉾の先端で昼の光が充ち溢れ夜が最も短くなる 夏の真ん中である 南極に発生する陰極の一点が北極の陽気に反応し始める

小暑 ( しょうしょ )   旧暦六月 ( ひつじ ) の月 日射しは暑気に溢れてゆく

大暑 ( たいしょ )   旧暦六月 ( ひつじ ) の月  ( ひど ) い暑さの中に 土用 ( どよう ) と言う土の働きが盛り上って地球生命力が秋の稔りを生む

立秋 ( りっしゅう )   旧暦七月 ( さる ) の月 朝夕に秋の息吹きを感じさせる
立春が陽の気が発生する天の気であるのに対して立秋は陰の気を以て地の恵みを生み出す

処暑 ( しょしょ )   旧暦七月 ( さる ) の月 地の気が涼風を呼んで涼風の中に収穫の音が生まれる

白露 ( はくろ )   旧暦八月 ( とり ) の月 大地に生まれる陰の気と月の神が発生させる 水気が結んで白露に成る 此の白露こそ大地の喜びの涙である

秋分 ( しゅうぶん )   旧暦八月 ( とり ) の月 春分に相対する地の恵みが動き出すので 大地の精気から生まれる人間は此日に人のみたまを祀る 秋の彼岸会で祖先を祀るのは大地に還った人のみたまが 動き出す地の気を以て此の世の子孫に思いを結ぶ故である
春分は天の気を受けてみたまを祀り秋分は地の気の中でみたまを祀る

寒露 ( かんろ )   旧暦九月 ( いぬ ) の月 山野には次第に地の気が強くなり 野の草に宿る露の力が強くなる 大地は自らの生命の稔りである稲の収穫に胸を躍らせ人々は稔り捧げて大地の恵みに感謝の祭祀をする

霜降 ( そうこう )   旧暦九月 ( いぬ ) の月 秋が深まって霜が降る様になる 霜と言う生命力があって此の中には大地の精霊に未来への希望を与える働きがある 人間も此の季節に人生の希望まつりをするが良い

立冬 ( りっとう )   旧暦十月 ( ) の月 一年の生命の営みが月の神の世界で如何なる稔りを挙げたか その成果の程を集めはじめる 其の季節を ふゆ と言った
神道用語の中に みたまのふゆ と言う語があるのは、みたまの働きと其の成果の意味と思う

小雪 旧暦十月 ( ) の月 冬の到来を知らせる呼称 遠い神々の山が純白の雪に染まる 冬の神 を迎える祭祀がある

大雪 旧暦十一月 ( ) の月 冬と言う神様の到来まつり  ( きび ) しい神気 神力 をまつる時

 

(次回へつづく)

二〇一〇年八月一日


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