HOME > 今月のメッセージ

今月のメッセージ


墓と仏壇と先祖の命日の質問

日垣宮主


  お墓とはどの様なものでしょうか。
 仏壇とは何の為にあるのでしょうか。
 先祖の命日と子孫の関係はどの様な関係があるのでしょうか。

 質問の内容は お墓が遠いのです・家に仏壇が無いのです。
そんな所で先祖の命日に手を合わせるにはどうしたら良いのでしょうか、と言う質問であります。

 その質問に答える為には 墓 の意味や 仏壇の意味を知り先祖と子孫のつながりを知らねばなりません。
一つひとつお答えしましょう。
初めに墓のお話です。
人が死にます。
身体が無くなります。
やがて忘れた存在になってゆきます。
人は誰でも自分の人生を見つめて生きております。
人生とは生まれてから死ぬまでの一生でございます。
私は何処から来て何処へ行くのか心配です。
何処からは私を生んでくれたお母さん、そしてお父さん、そして生まれた在所です。
何処へは死ぬ時のことです、死んでからの事です。
皆んな、始めと終わりのことです。
始めを知りたいけれど自分が生まれる時のことなど知る訳がありませんから、お母さんとお父さんが始めで、生まれた所が始めでしょう。
人は皆、始めと終わりが安定してこそ人生に安らぎを迎えるものです。
両親と言う始めから生まれて、今度は、子孫を生みますと、自分が始めになって両親が終わりになります。
斯うして成り立つ人間の世界に始めと終わりを大切にせねばならないと言う意識が働くうち自然に亡くなった人の中に、始めと終わりの尊さを知ります。
此の様な人間が 潜在意識 の中に生まれてくる前の人間に霊魂の存在を信じ、死後の人の霊魂の存在を信じまして墓が造られました。
つまり墓は生きている人間の 心の故郷 でありました。
あなたの心が墓に手を合わせます。
あなたの心が無かったら墓があっても無いと同じです。
心に心の波動があって此の心波には心の磁気が入っています。
電話は電磁気でつながる様にあなたの心の磁気はどんなに遠い所に在る墓へでも一瞬につながります。
つながった時、墓に受信装置が無かったらあなたの思いは伝わりません。
ですから、先祖のナキガラの入った墓の中にはあなたの身体の細胞を形成する人体磁気が入っている、その磁気の相互交流が墓参りになるのです。
墓の前で合掌すれば先祖と子孫の相互磁気が強く働きましょう。
遠い所から拝んでもあなたと先祖の身体と心の交流はできます。

 斯の様な訳で仏壇は言うなればテレビの受信装置と心得ましょう。
先祖の命日はテレビの受信チャンネルと心得ては如何でしょうか。

二〇一〇年十二月一日


» インデックスページに戻る

美剣体道サイトへ