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今月のメッセージ


産土 ( うぶすな ) の神様のこと (二十一)

日垣宮主


 人が食事をする。
  無意識に箸を動かし、無意識に食べている。
  神を ( ) ぶ時
  真剣であればあるほど、神を招ぶあなたは無意識に招んでいる。
  食べているあなたは、いったい誰なんだろう。
  神を招んでいる、そのあなたは、いったい何処に居るのだろうか。
  夜、眠っていて夢を見ている その時 夢を見ているあなたは、いったい誰なんだろうと思う。
  意識している自分のほかに意識できないもう一人の自分が確かに居るのだ。
  それは君、人間の本能じゃないかと言われたら其の本能は人間と言う生きものの中の何処に在るのだろうか。

 だんだん考察を探してみたところ、人間は皆、二人存在すると判った。
  一人は肉体人間。
  もう一人は霊体人間。
  二人で一人だった。
  二人を一人にする世界があって此の世界の事を 虚空身 の世界と呼ばせて貰う。
  肉体を形成する神界がある。
  霊体を形成する神界がある。
  その霊体の 初發 ( はじめ ) の光景を日本の古事記では  天地初發 ( あめつちはじめ ) の時 と表現する。
  太古 地球すら存在しなかった頃、神々の世界が誕生して、其の神々が創造して地球が出来た、やがて人間が創られた、と読み説いてきたのが古事記の神話である。
その古事記を改めて解き始めた宮主が知った。
  是の物語りは太古の物語りかも知れないけれど 現在 進行形なんだ。
  今、天地創造の神界が存在し、その神力で霊体人間が想像の波に乗せられているのだ。
人間だけでは無い。
  神々も人と同じ様に天地創造の波に乗って躍動しているのでは無いかと気がついた。
  父と母が居て子が産まれる。
  その父と母が生む肉体人間。
  生まれた子に霊体があって此の霊体は父と母から生まれたのでは無くて、神から生まれている。
  生まれているのだが其の根元は神魂の世界にあって、神の生命波が分かれて人魂化している。
  何と
  人は皆、其の身の奥に神を安置していた。
  だから人は神に通える資格を保有しているのである 。

二〇〇八年四月二十八日


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