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今月のメッセージ


霜月の神様の話

日垣宮主


 太陽暦と太陰暦があって人と神との結びは月の暦に深い関りを持ちます。
 先月は神無月の話でしたが今月は シモツキ の話をします。
 冬になりますと霜が降ります。
 昔は旧暦の十一月を霜月と呼びましたが、今年の霜月は十二月三日からであります。
 降る雨も雪もそして降る霜も地球の息づきに答へなさる天意の表れです。

 降る霜は、月の神様が森羅万象に向けて降る創造の営みでした。
 御覧ください、霜の一粒一粒を。その一粒は月の神様の神容を映す光の鏡であります。

 白山とお呼びする神のお山がありますが、神のお山は、白く光り煌めく霜の神鏡であります。
 此の白山は月の神様のお山で月山であります。
 月光が大地に降り注ぐ時、月の息吹きが大地の粒子に当って、月が夜のに結んで白い霜が生まれます。
 霜は月の神様の息吹きの現れでございます。
 そこから生まれる精気で万象に心が生まれます。
 霜月の神様は目に見へない霊魂の働きを此の大地へ表す 祭祀力 でありました。

 十一月は翌る年の運勢を生み出す月とお聞きします。
 お月さまと人と大地が是うして毎年むすんでいる。その(あかし) の一つを降る霜に感覚いたします。


シハスの神意を語る

日垣宮主


 十二月のことを師走と申しますが本当の意味が知りたくなった。
 昔からの伝へ言に依れば 僧侶が一年の終りになって信徒の家を走りまわるところから師とは僧侶と解いている。
 けれど
 元来の日本国民に宗教は無かったと申しあげる。
 一国に天皇が天孫の神徳を保持し、宮中に賢処を置き全国民の魂をお祀りあそばすのであるが 長い歴史の中で仏教がいつしか人々の精神の拠り所になり 人生の終りを仏教徒僧侶に委託する様になった。
 信仰は自由だから此の流れも一つの此の国の因果と心得ますが 改めて 日本民族と日本語の眞實点に立つ時 シ ハ ス の言葉が神の声になる。
 日本語は一音一音に魂が宿る言霊の働きがあって、一年が一月から十二月迄に分かれ 月毎に其の月々の神を尊びます。
 十一月をシモツキと申しますので其の神意をお伝へしましたので、今月は十二月シハスの神意を述べることに致します。
 精神を正し合掌して 発声 していたゞきます。
 シーハースー と声に出して呼びますとその声の中からシハスの神意が自づから浮かびます。
 シー の声は耳を澄まして此の世の声を聞くと シーッ と聞こえます。
 此の世の生きている生命力の音です声です。
 ハーの声は其の生命の音の中へ自分なら自分の息づきを入れます。
 スーの声は世の中へ入れた生命の息づきが再び豊かな生命力になって戻って来ます。

 戻ってきた生命の息づきには一切の慾心が消へています。

 即ち シ ハ ス の神意とは純粋の宇宙生命力に自己を合体させなさいと言うことでした。
 一年の間の人生模様悉くを、生きている生命波へ差し戻し、新しい()(いき)人間に蘇生さる月がシハスの月でありました。
 古来日本全国の神社でシハスの大祓へと言う祭祀を執り行って参りましたのも、此の新生を祀る神の心波・神波 と思ひ到る次第であります。


2013年12月1日

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