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読書のすすめ 24

墓造りの本のお話

日本神伝墓造りの本 「日本神伝墓造りの本」と題しまして此の国の人が墓造りする心得を書きました。

 世の中に墓相伝と申しまして此の様な墓を造りましょうと言う知識を書き綴った本が沢山出版されております。
今日は何故墓が必要であるかと言うお話を致します。
人が生まれてくる時、人はどの様にして此の世へ生まれるのでしょうか。
男と女が居ます。
男から精子と言う細胞が生まれます。
女から卵子と言う細胞が生まれます。
精子と卵子が結びますと胎児になって女の胎内で育ち、やがて胎児が成長すると出産します。
母胎の中に居る胎児は母胎と言う肉体の一部分ですから胎内で息をしますけれど其の息は母胎自身の呼吸です。
出産します。
生まれた嬰児は自分の力で息をせねばなりませんけれど胎児のままでは息をする能力がありませんので其の侭にしておけば死産になります。
そこで
玉依媛 ( たまよりひめ ) と申し上げる神様が 嬰児 ( みどりご ) の生命力になって生まれた子孫の胎内へ御入りくださいます。
そして嬰児に息をさせます。
嬰児は おぎゃーッ と泣きます。
その泣き声に乗って玉依媛の神様は生命力を残して脱け出します。
残された生命力が嬰児の呼吸になって参ります。
此の生命力の事を 霊魂 と申します。
成長してゆく幼児の生命力は霊魂の力と同時に母胎内の血液に入っている遺伝子を呼吸しながら育ってゆきます。

 呼吸をしながら成長する子供は此の世の中の社会と言う風を受けて育ちますので其の風を呼吸しながら次第に智能を豊かにします。

 霊魂と肉体と呼吸が一人ひとりの人間を形成して人生が展開します。
人は生命体と言う神体を玉依媛から授けられて生まれますが、玉依媛の神様は何処から入って何処から脱け出すのでしょうか。
お臍から入ってお臍から脱けます。

 ほら、あなたに臍があってお母様と臍の緒で結ばれ胎児生活をして 生まれた時 その臍の緒を切るでしょう。
その切り口が玉依媛の出入口でした。
お母様の方のお臍様の生命力が 子宮 とお呼びするお宮さんにおまつりされておりました。
ですから、あなたが生まれた後でもお母様のお臍の中の子宮にはあなたの霊魂の根ッ子が入っているのです。
宮主は時々“吾が子の病気を治して下さい”と言う祈りをお聞きします。
その時、お母様の祈りで子供の病気が治りますと申しあげ、 守符 ( おまもり ) に添えてお誦えする 祝詞 ( のりと ) をお伝え致します。
子宮様に神様のお恵みを頂くのです。

 人は誰でも臍を持ちます。
その臍の事を小腸の心脈に結びまして古医学で心臓と言う五臓の中の一つに小腸と言う  ( )   を発見しております。
母の心臓と子の心臓が臍でつながっておりました。
そこで宮主は此の臍の秘宮に、心臓の神様をおまつりして 神臓 と申しあげます。
此の神臓を人間の奥の城と名付け  奥都城 ( おくつき )   と讃えます。
人は皆誰でも其の身に奥都城を持っておりました。

 そして此の奥都城を先祖のみたま達に結ぶ聖地を、みたまを祀る奥都城と名付けました。
是れが墓処でございます。
生きている人が、生きているうちに先祖のみたま達の奥都城に自己の生命力を結んで、先祖を協力しながら人生を歩むなど素晴らしいことではありませんか。
その奥都城の築き方を記した本が此の、日本神伝墓造りの本であります。

 平成二十三年六月二十四日

日本神伝墓造りのお話 B5判豪華本238ページ15750円

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