読書のすすめ 9
心を祭る――桜の巻 菊の巻 梅の巻
三冊に就いての案内です。
人に心があり思いがあり考えがある。
心と思いと考えは似ている様に思うけど根ッ子が違う。
心と言う生きものが居る、それは人の身体の中で生きている生きものと言える。
思いは人の中で生きているのではなくて、人間の中から湧き出す泉の様な存在だろう。
そして、考えは人間と言う生きものが生きてゆく生命力・霊魂・霊性と言う世界があって、其の世界が生み出す光波である。
今 「心を祭る」と題して世に送る此の本は、人間と言う生きものの中で活きている生命体をお祭りするお話である。
人の生命は目に見えない。
見えない生命が無ければ目に見える此の世は存在しない。
心だって目には見えないのだが その 見えない心を祭りたいと
希
っている心がある。
流れる風がある。
流れる水がある。
流れているだけでは風があって水があると言うだけの事なんだが、その風を人が祭ったらどうなるか、その水を人が祭ったらどうなるか。
不思議なことに、祭られた風が人の祭りに応えて吹き方が変ってゆく、祭られた水が祭る人に応えて水流が変り水の波動が変ってゆく。
桜花は 火 の精を生む
菊花は 水 の精を生む
梅花は 風 の精を生む
私は心を祭る。
祭れば祭られた心が祭りに
応
えてくる。
祭り方がある。
火で祭る祭り方、水を祭る祭り方、風で祭る祭り方。
祭り方に依って祭られる心が変化すると知る時、私は大切な人の世の生きざまを覚る。
灯火を点して心を鎮める鎮魂がある。
清水を置いて心を鎮める鎮魂がある。
夜の庭に立って合掌すれば 風 が香ほる其の風の中の鎮魂がある。
桜花の舞がある――火の舞――心が舞う
菊花の舞がある――水の舞――心が舞う
梅花の舞がある――風の舞――心が舞う
心を祭ると題して綴る此の本は、読む人の心に応えて、火の舞をする・水の舞をする・風の舞をする。
その火が その水が その風が 読む程に人間の中から 魂の火を点し、魂の水炎を挙げ、魂の
風舞
いを次第に変えてゆこう。
桜花も菊花も梅花も、眺める人の心に依って其の姿を変え、その香りを変え、生命の営みすら変える様に、心を祭ると題する 桜・菊・梅・三巻 に私は祈りを捧げる。
二〇〇八・四・三
心を祭る――桜の巻 菊の巻 梅の巻 A5判●価格 各2,625円
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